脱毛のリスクや失敗例とは?脱毛前に知っておきたい注意点を解説
最終更新日/ 公開日/ムダ毛のないきれいな肌を手に入れるため、男女ともに多くの方が脱毛を行っています。 その方法としては、脱毛サロンやクリニックに通ってプロの力で脱毛を行うか、自宅でカミソリや脱毛クリームを使って処理を行うことが挙げられます。
どちらにもメリット・デメリットがありますが、双方について知っておきたいのが「失敗例」です。 脱毛をすればきれいになれる、ムダ毛の処理から解放されるという謳い文句は魅力的な一方、時には失敗したりトラブルに発展したりすることがあります。
きれいな肌になりたいと脱毛をするのに、失敗すると肌にダメージを負ってしまう可能性があることを知り、万が一の際のトラブルをどのように解決すれば良いのかを見てみましょう。
クリニックで脱毛するときのリスク
まずは、クリニックで受ける脱毛について、そのリスクと具体的な対策方法を見てみましょう。 脱毛によって、肌は少なからずダメージを受けることになりますので、しっかりとケアをしてダメージを最小限にとどめるようにしましょう。
レーザー照射によるやけど
医療脱毛には、レーザーを照射することでやけどをする恐れがあります。
レーザーによる脱毛は、レーザーが毛根のメラニン色素に反応すると熱に変わり、毛根にある毛を生やす細胞を破壊することで脱毛する仕組みです。
パワーの強い医療機器を使用するため、高い脱毛効果が期待できるものの、一方で肌へのダメージが大きくなりやすい傾向があります。
レーザーの熱は基本的に毛根に伝わるものの、場合によっては肌にも伝わってやけどしてしまうことも。
特に施術前の自己処理が不十分の場合、やけどのリスクが高まるため注意が必要です。
毛嚢炎
脱毛を受けると、毛穴を中心に赤みが広がる「毛嚢炎」という炎症を引き起こすリスクもあります。
毛嚢炎とは、毛穴の奥の毛根を包んでいる部分に炎症が発生することであり、毛包部にできた小さなキズから細菌が入り込むことによって発生します。
毛穴があればどの部位でも発生するリスクがあるものの、特に顔や胸、背中やうなじ、VIOや太ももにできやすい点が特徴です。
脱毛によりダメージを受けて肌のバリア機能が弱まると、毛嚢炎を引き起こすリスクが高まります。
硬毛化
レーザーでの脱毛を受けると、本来薄かった毛が濃く・太くなってしまう「硬毛化」を引き起こすリスクがあります。
硬毛化が起こる原因は解明されていませんが、パワーの強いレーザーでメラニン量が少ない薄い毛を照射すると、かえって刺激になってしまい、脱毛できずにむしろ濃く・太くなってしまうのが原因のひとつだと言われています。
硬毛化は、背中やうなじ、肩や上腕、顔などもともと毛が薄い部位に発生しやすい傾向があります。
また、もともと体毛が薄い方や毛根が深い場所にある方、毛の密度が高い方は硬毛化するリスクが高いです。
レーザーの打ち漏れ
脱毛は、機械を少しずつずらしながら人の手で照射するため、まれに照射し忘れている部分があることもあります。
いつまでたっても毛が抜けなかったり、ある程度ムダ毛がひとまとまりになっている箇所がある場合は、レーザーの打ち漏れである可能性が高いです。
打ち漏れである可能性が高い部位をカミソリで剃ると判断できなくなるので、そのままの状態でクリニックに相談しましょう。
打ち漏れと判断されると、ほとんどの場合は再照射で対応してくれます。
脱毛で勘違いされやすいリスク
医療脱毛はパワーの強いレーザーを照射するため、さまざまなリスクがつきものです。
しかし、なかには脱毛によるリスクではないのにも関わらず、脱毛によるトラブルと勘違いされているものもあります。
ここからは、脱毛で勘違いされやすいリスクについて詳しく解説します。
発汗量の増加
脱毛で勘違いされやすいリスクの一つ目は、発汗量の増加です。
一般的にレーザーで脱毛することで、汗の量が増えることはありません。
しかし、通常は毛が汗を吸収して流れるのを防ぐものの、脱毛により毛がなくなると、肌に汗がダイレクトに伝わるため、発汗量が多くなったと勘違いしやすいです。
汗の量だけではなく、汗の質も変わることはないので、汗への影響が心配な方でも脱毛を受けられます。
ホルモンバランスの乱れ
ホルモンバランスの乱れも、脱毛で勘違いされやすいリスクの一つです。
「医療脱毛の施術を受けると、ホルモンバランスが乱れて特定の部位の毛が濃くなることがある」という噂がありますが、脱毛によりホルモンバランスが乱れることはありません。
脱毛により特定の部位の毛が濃くなったり太くなったりした場合は、ホルモンバランスの乱れが原因ではなく、硬毛化である可能性が高いでしょう。
皮膚がんの発症・発がん性の可能性
脱毛を受けると「皮膚がんの発症・発がん性の可能性がある」と勘違いされていることもありますが、実際はレーザー自体に発がん性はありません。
医療レーザーは赤外線であり、皮膚がんの主な原因は紫外線です。また、レーザーに発がん性があることは医学的な根拠がなく、安全に配慮された機器を使用しています。
「がんになるのが心配で脱毛を受けられない」と不安だった方も、安心してレーザー脱毛を受けられるでしょう。
脱毛での失敗例
続いて、クリニックで施術を受ける際に起こり得る失敗例をご紹介します。クリニックでは、看護師が施術を行います。施術を行うまでにも沢山の研修を受け、問題ないと判断された人だけが患者様の施術を行います。
ただし、脱毛は使っている脱毛器・脱毛を受ける人の肌の状態・施術をする人の技術など、さまざまな要素が合わさって行われるため、肌トラブルなどが絶対起きないと言い切ることは難しいです。
具体的にどのようなことが起こりうるのか、詳しく見てみましょう。
脱毛後に肌荒れした
クリニックで受ける脱毛は、前述のとおりレーザー脱毛器が使われています。
そのため、時に強い熱によって肌が荒れてしまう可能性があります。施術後はバリア機能が低下しているため、肌が敏感な状態です。
多くのクリニックでは、施術後のお手入れとしてジェルやローションを使って保湿をし、肌の状態を整えてくれます。
しかし、帰宅後の肌ケアを怠った場合、肌荒れが起こることがありますので注意が必要です。
脱毛後の日焼けでダメージを受けた
脱毛後の肌は、水分が失われてかさつきやすく、肌トラブルを防ぐためにしっかりと保湿をしなければなりません。
そしてもうひとつ、注意しなくてはならないのが日焼け(紫外線)です。
脱毛をすると肌は熱によるダメージを受けた状態になり、とてもデリケートに。
ここでさらなるダメージを受けないよう、肌をしっかり守って保湿する必要があります。しかし、脱毛直後の帰宅中や翌日などに外出して日焼けをしたら、肌にとって非常に大きな負担がかかります。
普段でも海やプールに行ったときは日焼けをすると肌がヒリヒリし、やけどと同じ状態になります。脱毛直後のデリケートな肌は日焼けをしないよう、夏でも薄手のカーディガンを羽織るなどの工夫をしなくてはなりません。
効果があまり感じられなかった
クリニックで使われるレーザー脱毛器は、レーザー(熱)の力でムダ毛に働きかける仕組みになっています。
施術者は脱毛を受ける人の肌の状態やムダ毛の太さなどを見て、機械の出力を変更しますが、強すぎてやけどを負う可能性がある一方、機械が弱すぎて脱毛効果があまり得られなかったという失敗例もあります。
特に、医療行為を行ってはならない脱毛サロンでは、クリニックに比べて威力が弱い機械を使い、光脱毛を行っています。
それでもしっかりと除毛・減毛効果が得られることが多いのですが、ムダ毛の状態や肌のコンディションによっては威力が足りないということも。
脱毛の効果が得られにくいサロンがあることも事実であり、その場合はさらに追加で施術を受けたり、脱毛サロンではなくクリニックに行ったりするということも考えなくてはなりません。
脱毛で失敗しないための対策
脱毛にはさまざまなリスクがありますが、しっかりと対策をすると失敗を防げます。
脱毛を受ける場合は、以下の4つの対策を実践しましょう。
▪️施術後はしっかり保湿する
▪️自己処理を毛抜きで行わない
▪️打ち漏れがあった場合はクリニックに相談する
▪️肌トラブルが治らない場合は施術を受けたクリニックに相談する
それでは、一つひとつ詳しく解説していきます。
施術後はしっかり保湿する
脱毛後は、施術部位をしっかりと保湿しましょう。
前述の通り、脱毛では強い出力のレーザーを照射するため、肌はダメージを受けてバリア機能が低下します。
場合によっては炎症を引き起こすリスクもあるので、健康的できれいな肌を保つためには施術後の保湿が重要です。
顔脱毛を受けた場合は、化粧水で水分をチャージしたあとに乳液やクリームを使用して、うるおいを閉じ込めましょう。
全身脱毛を受けたときは、ボディローションを使用して全身くまなく保湿することをおすすめします。
なお、VIOはデリケートな部位のため、敏感肌用やVIO専用のローションを使用して丁寧に保湿しましょう。
クリニックにより対応は異なりますが、炎症を抑えるクリームや高い保湿力のあるローションなどをもらえる場合もあります。
専用の保湿剤をもらえた場合は、活用して丁寧に保湿しましょう。
自己処理を毛抜きで行わない
脱毛で失敗しないためには、自己処理を毛抜きで行わないことも重要です。
脱毛中に毛抜きを使用すると、毛穴の中で毛が埋もれて肌の表面に出てこなくなる「埋没毛」や毛穴で炎症が発生する「毛嚢炎」になりやすくなります。
さらに、レーザーが反応するメラニン色素が失われ、十分な脱毛効果が得られません。
レーザー脱毛機は、毛根のメラニン色素に反応し、毛根を破壊します。毛を抜いてしまうと、同時に毛根のメラニン色素も取り除いてしまうため、レーザーが破脳せず脱毛効果が得られません。
そのため、脱毛期間中の毛抜きによる自己処理は避けましょう。
打ち漏れがあった場合クリニックに相談する
脱毛の打ち漏れがあった場合は、すぐにクリニックに相談しましょう。
脱毛後1~2週間経過しても毛が抜けなかったり部分的に毛が残っていたりする場合は、打ち漏れである可能性が高いです。
しかし、打ち漏れが気になって自己処理してしまうと打ち漏れかどうか判断できなくなる可能性があるため、気になる場合は自己処理せずにクリニックに相談しましょう。
クリニックによりますが、医師の診察により打ち漏れと判断された場合は無料で再照射してくれるケースが多いです。
医療脱毛の場合はクリニック常駐の医師が診てくれます。
初回カウンセリングの際に、肌トラブルが発生したときの対応を事前に相談しておくと安心でしょう。
肌トラブルが治らない場合は施術を受けたクリニックに相談する
脱毛の施術後に肌トラブルが治らない場合は、施術を受けたクリニックに相談し診察をしてもらいましょう。
脱毛後に軽い炎症や赤みが発生しても、通常は数時間から数日で治まります。
特に強い出力のレーザーを照射した場合は赤みが出るケースがほとんどではあるものの、2~3日ほどで治まっていきます。
なお、軽い炎症や赤みがなかなか治まらなかったりブツブツとした肌トラブルが発生したりした場合は、皮膚科に相談しましょう。
打ち漏れは誰でも起こり得るトラブルなので、クリニックを選ぶときに打ち漏れの対応を事前にチェックしたりカウンセリングで相談したりすることをおすすめします。
脱毛クリニックの選び方のポイント
脱毛クリニックをどのように選んだら良いのか、その選び方についてポイントを見てみましょう。
街中には多くの脱毛クリニックがあり、いったいどこを見て選べば良いのかわからないという声も少なくありません。だからこそ、しっかりと脱毛効果が得られ、満足度の高い脱毛ができるようクリニックを探しましょう。
安いだけのクリニックは避ける
まず、脱毛の料金が安いだけのクリニックは避けましょう。
脱毛クリニックで施術を受けることは、決して安い費用でできることではありません。
しかし、中には他のクリニックと比べものにならないほど安い料金設定をしているところもあります。ただし、よく見てみると長期の契約が条件であるほか、さまざまな制約がある場合も。 難しい条件を提示していて、適用されなければ非常に高額な費用になってしまうという場合も見受けられますので、費用は明朗会計であるところを選びましょう。
また、安いからと言ってきれいに脱毛ができるかどうかはわかりませんし、安心して施術を受けられるわけではありません。
口コミなどで情報収集をし、そのクリニックの脱毛の評判や技術力についてしっかりとリサーチすると良いでしょう。
実際の総額を確認する
よくありがちなのが、「月額制」や「通い放題」という謳い文句
非常にお得に脱毛ができるというイメージを周知させますが、実際には脱毛が終わってみると非常に高額であるほか、他と比べて特にメリットもなかったということがあります。
脱毛を受ける際には、まず事前にカウンセリングを受けてコースの契約などを行います。そのときに必ず実際の総額について尋ねておき、料金を把握しておきましょう。
その後施術を安心して受けるためにも、きちんと料金について提示してくれるクリニックを選ぶのがポイントです。
脱毛可能な部位を確認する
全身脱毛と謳っておきながら脱毛可能部位が制限されているパターンも多いです。
「全身脱毛」という言葉につられて契約し、いざ施術を受けるときに自分が脱毛したい場所は対象外だったということも考えられます。
このようなトラブルを生まないためにも、カウンセリング時に脱毛可能場所について尋ねておきましょう。今後どのようなスケジュールで、どれくらいの脱毛ができるのかを聞いておけば予定や通う回数も把握しやすくなります。
まとめ
自宅でのムダ毛処理、脱毛サロン・クリニックでの脱毛、どの脱毛においても失敗する可能性があり、大きなリスクがあります。
正しい知識・脱毛方法を身につけて対策をすれば、肌へのダメージを最小限に食い止めることができ、ムダ毛のないきれいな肌を手にいれることができます。
脱毛で起こりうる肌トラブルに対して必要以上に怖がらず、適切なケア・対策を行ってきれいな肌を手に入れましょう。
※このコラムは一般的な脱毛についての内容を掲載しています。当院の内容と若干違いがある可能性がございますのでご了承ください。